補聴器 【その8】 音は骨でも聞こえる?

録音された自分の声は本物か?  

聴力低下はボケの引き金?

  留守番電話に録音された自分の声がどうも変に聞こえる経験がある人は

多いのではないでしょうか?もちろん、機械を通して聞いた声ですから

全く同じではないにしても、どうもそれだけが原因ではないようです。

 音は空気を伝わって耳から入ってきます。そして、鼓膜が振動して中耳の
耳小骨という小さな骨に伝わります。それが内耳の蝸牛という超神経を刺激して、

脳に信号が送られます。それではじめて音や言葉が「聞こえた」となるのです。

つまり、音は骨を伝わって聞くことができるのです。これが「骨伝導」と

呼ばれるものです。

 自分の口から発した声も同じ経路をたどって聞いていますが、実は同時に
声帯から直接頭蓋骨を伝わって聞いているのです。つまり、自分の声は

その2つの声を同時に聞いた声なのです。

 

気導聴力と骨導聴力

 耳から空気を伝わってくる音を聞く力を気導聴力といって、留守番電話の
自分の声はこれにあたります。つまり、あの留守番電の変な声こそ、周りの

誰もが知っているあなたの声なのです。

 健康診断などでピーという音を聞いて調べるのは「気導聴力測定」です。
これに対して、骨伝導を測定するのを「骨導聴力測定」といいます。

 もし、気導聴力が低下していたとしても、骨導聴力が聞こえていれば中耳炎や

鼓膜の損傷など「音を伝える器官」に原因がある場合が多く、治療や補補器の

装用でほとんど聞こえるようになります。

 反対に、老化による老人性難聴などのよは気導、骨導ともに低下してしまう

ので、補聴器をつけたとしても元の聞こえを取り戻すのは難しいといえます。
あの留守番電話の自分の声に早く慣れることが、補聴器を上手に使うコツと
いえるでしょう。