補聴器 【その20】 補聴器のはなし⑤「生きる喜び」
補聴器のはなし⑤「生きる喜び」
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自然の音が聞こえた
「ピチチ・・」小鳥のさえずる音が聞こえた。「聞こえる!」今まで聞こ
えなかった自然の恵みのすばらしさを実感した瞬間。初めて補聴器をつけて
何日かたってからのことだった。私はこの時の心からの感動を、これから先
ずっと忘れることはないだろう。
私の耳は高音が聞き取れない。左右の聞こえ方もアンバランスだ。会話の
輪に入っていても、小さな声や早口だと言葉の一部しか聞こえない事もある。
そのたびに疎外感や淋しさが募り、とても苦しい思いをしていた。
一言の重み
難聴は外見にはわからない。そのため、難聴者の抱える心の苦しみは周囲
の人には見えない。人が生きていく上で会話は必要不可欠だ。時に人は言葉
によって傷つくこともあるが、言葉によって生きる希望を見出していく。
私は看護士として、1人の母親として言葉による心のつながりの重要性を
実感している。「一緒にがんばろう」「負けたらアカンよ」という励ましと
笑顔は、生きる希望と勇気を与える。1人でも多くの人の力になりたいと思
い補聴器をつけることに決めた。
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全自動のデジタル補聴器
私が使用しているのは、デンマーク製の最新デジタル補聴器だ。最新
技術で補聴器のコンピュータが周囲の環境を自動で判断し、騒音下でも
聞こえやすく勝手に調整してくれるのだ。
補聴器をつけてから、私の生活は一変した。水の流れる音、救急車の
サイレンが近づく音、遠くから聞こえる幼子の泣き声・・。たくさんの
音が私の耳に届く時、私は自身の生命の躍動感をひしひしと感じる。そ
して、自信を持って会話に臨む自分がいる。
聞こえる事は、人とのつながりを保ち生きる喜びを私に与えてくれる
これからは、少しでも苦しんでる人の力になれるよう生きていきたい。
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