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「電話連絡」が大きな壁に 大阪市の市原玲子さん(42)は夫のの単身赴任をきっかけに仕事を探し始めた。だが 耳が聞こえにくいハンディは予想以上に大きかった。 新聞広告や求人雑誌を見たが、電話で連絡を取ることもできない。今では お手上げになってしまう。 聴覚障害者は、周囲とうまくコミュニケーションを取れないことが就業の壁に なる。企業側から見ると、仕事を教えるのに時間がかかり、電話や会議などが 難しい聴覚障害者は「能力があっても使いにくい」とみられがちだ。 障害者向けの就職説明会にも参加してみた。会場には手話通訳者がいた。 手話ができない場合の方がむしろ多い。話の内容を要約して書いてくれる「要約筆記者」を つけてほしいと頼んだが、実現はしなかった。 | ||
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転機は、インターネットを始めた事だった。女性向けに生活情報やファッッションなどを 紹介するサイトのライターを募集していることをインターネットで知る。すぐに、採用の 審査となる作文を書き送った。 「メールやファックスで対等にコミュニケーションができることを実感して、やっと元気が 出てきた」 ライターに採用され、筆談や要約筆記の力を借りて取材もこなした。ネットに数十本の 記事が掲載され、女性誌から執筆依頼も来た。 だが、迷いもある。話す言葉には口調やニュアンスの中に多くの情報を含んでいることに 気付いた。筆談だけでは人の気持ちをつかみ、本音を引き出すのは難しい。今は、読む人の心に 触れる文章を書くように努めている。 |